HOME館山・南房総のフードセルフビルドの自然食品店「Abyssinia / アビシニア」

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セルフビルドの自然食品店「Abyssinia / アビシニア」


南極スペースに滞在して「さぁ東京におみやげ買って帰ろう」というあなたにオススメしたいお店。ドライフルーツやナッツ類、ブラウニーなど、自然食品を丁寧に取り揃えているオーガニック・グロサリーです。

おみやげはそれだけではないんです。そこで買い物をすると、じわじわっと無形のいろんなものを持って帰っているのです、知らぬうちに。あとからいろいろ気づくことになるのです。

南極スペースより東へ車で20分。館山市街からバイパスを越えて、のどかな田園をゆっくり進み、里山をくぐり抜けて外房の海に辿り着く。その少し手前に、オーナー自らセルフビルドで作り上げたお店が見えています。

エントランスで靴を脱いで揃えて、足裏に感じる無垢材の柔らかさ。整然と並べられたガラスジャーに反射する海の光。跳ね上げ窓の木製の留め具。土壁に等間隔で埋め込まれた木片やボトルの底。夜な夜な削りだしたであろう継ぎ木。
手探りで、行きつ戻りつしながら、着工から完成まで気がつけば3年が経っていたそうです。店内には、建築過程でオーナーが過ごしたであろう逡巡や決断に包み込まれるような実感があります。

「Abyssinia / アビシニア」。
聞き慣れないその単語は古代言語アムハラ語で「エチオピア王国」という意味だそうです。このお店を運営するオーガニックフード専門のブランド「AMBESSA & CO / アンベッサ」もアムハラ語「ライオン」を意味しているそうです。(※キミシー注 スペルを変えています)
オーナーである君島氏にその名を冠したわけを問うと「僕の人生に多大な影響を与えたエチオピアとラスタファリズムですね」と答えてくれました。
加えて、奥様、2人のご子息のファーストネームの頭文字も加えた「FIVE A(5ツ星)」についても教えてくれました。

取り扱う商品は保存料や添加物のないオーガニックなドライフルーツ、ナッツ、スパイス、ブラウニー。シングルオリジンのエチオピアコーヒーも取り扱っています。先日ドライフルーツの詰め合わせとブラウニーをいただきましたが、美味しかったなぁ。しみじみと思い出しました。

キミシーのお店はゴミ排出ゼロを目指していて、そういった思想、哲学にも触れることになります。自宅に持ち帰って、食べて、美味しくて。翌朝からまたいつもの生活が始まる中で、ちょっとした違和感の萌芽に気づくことになります。

私の場合は・・
翌日、新宿の「DEAN & DELUCA」で「(プラスチックの)ナイフとフォークはご入り用ですか」と言われて(前回もらったの洗ってたもんね〜)と断ったときに、「あ、そもそも、もらわない方が良いのか」とか。「お手ふきも」とか。
混雑する新宿のコンビニでビニルを断って布エコバッグを取り出したときの自分のザワザワ感とか。

これは「Abyssinia / アビシニア」で新しいモノサシをもらって帰っていたんだなと思うのです。
新しいモノサシとこれまでの日常。ここでユルユルといつもの自分に戻ってゆくのか、そうならないかのせめぎ合い。
海外旅行先で開放的な空気に触れ、積極的に発言していた自分が、日本に戻るとだんだん鈍化してゆくアレに似ています。そんな時はまた改めて「Abyssinia / アビシニア」を訪問するか、または思想の強化、自主練が必要ですね。

瞳の美しいキミシーに今の自分を作ったオススメの書籍を3冊教えていただきました。

「僕はあまり本を読まなくて、同じ本を読み返しています。
生活のバイブル的な本ですが、「自然農・栽培の手引き」(監修:川口由一 著書:鏡山悦子) 、「100万円の家づくり」(小笠原昌憲)、シンクロバイブス(著書:KEITA)ですネ。」

そう答えてくれました。私はまだ読んでいませんがいずれ読みたいです。
最後にオーナー キミシーの開業の言葉を引用いたします。
 

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わたしたちは2018年9月22日より、オーガニック・グロサリー 「Abyssinia」を開店いたします。 2015年の3月より自然建築の設計・施工を手掛ける「光風林」さんにご指導いただきながら、自ら設計と施工に挑戦し、身の回りにある自然素材を使用して、失敗を繰り返しながらも造り上げることができました。 山の粘土、海の砂、間伐材やお米の籾殻など、わたしたちの生活の中にある素材を建材として活用した手造りのお店です。 わたしたちの取り扱う商品は全てオーガニックな農産物ですので、それらと同じように、またAMBESSAの信念に副ったオーガニックで自然環境への負荷を考慮した、わたしたちらしい店舗を持ちたいという思いがありました。 厨房の一部には火気使用の為に石膏ボードを使用しましたが、ほとんどの建材は自然の中から見出してきた素材たちです。 施工も自ら行いましたので、修繕はもちろんのこと、もしこの土地を離れることがあったとしてもリサイクルをしたり、自然に戻すことができます。 一言で言うならば「土に還るお店」です。 AMBESSAの商品たちと相違の無い、自然で心地良いお店を持てたことは本当に嬉しいことです。辛く大変な作業を手伝ってくれた仲間達、建築に挑戦する勇気を与えてくれたR工房の佐野さん、bubugo farmの松葉さん、素人のわたしに惜しみなく建築の技術やアイデアを伝えてくれた光風林の筒井さんには心より感謝しています。 本当に良い仲間と先輩達、そして家族に囲まれているわたしたちは、とても幸せなんだということにあらためて気付かされました。 自然と繋りをもって生活をすることの心地良さを伝えられる、そんなお店にしていきたいと存じております。 オーガニックドライフルーツやナッツ、スパイスなどの量り売りをするグロサリーに加え、エチオピア・シングルオリジンコーヒーを提供するコーヒースタンドと自然酵母ブレッドのベーカリーも併設します。 これまでもゴミの削減や環境問題への取り組みはしてまいりましたが、「Go zero waste store」を目標に掲げてお客様と共に素敵なお店にしていきたいと思っております。 ご来店の際はマイタンブラー・マイコンテナ・マイバックをお持ちいただき、ビニール・プラスチックゴミの削減にご協力をお願い致します。 皆様のご来店を心よりお待ちしております。 www.ambessa.jp

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