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水引細工職人、micono さん


micono さんによる水引作品
photo by © micono Fiber art

水引、ご存知ですか?

これから気まぐれに更新していきたい南極スペース利用者さまのインタビュー記事。第1弾は2024年7月末をもって退室された水引細工職人、micono Fiber art 代表 micono さん。南極スペース2階の隠れ家のようなお部屋をキレイに使っていただきました。

インタビュアーはライターの Maocuryさん(伊介麻央さん)にお願いいたしました (`_´)ゞ

こんにちは、 Maocury です。何気ない日常の中で「場」に意識を向ける瞬間はどれほどあるでしょうか。

写真:micono さんの作業デスク
Photo by HOSOI Toshiya

「場」ってなんだろう?と改めて考えるきっかけになったのは水引作家 micono さんへのインタビューでした。
この漢字を改めて辞書で調べてみると

  • ある事の行われるところ。
  • 物事が起こり、進行している所や局面。

とあります。目に見える物理的な空間としての意味だけではなく、目に見えない時の流れも表しています。

写真:小さな試験管を利用した花器
Photo by micono

風や音、そして光。生きていると当たり前のように降り注ぐそれらは私たちを柔らかく包み込んでいきます。その目に見えるようで見えない風、音、光が絶妙なバランスで作用し「場」が生まれてくるような気がします。

写真:部屋から眺める花器
Photo by micono

仕事「場」から
精神統一の「場」へ。

そよ風が吹き抜ける
隠れ家的なコワーキングスペース

micono さんは「水引(みずひき)」という伝統的な細工のアーティスト。原型を遡ると古代からの歴史がある水引のデザイン、制作、伝承など幅広く活動されています。

写真:miconoさんによる見事な水引作品
見事な水引作品( 写真提供:© micono Fiber art )

もともと洲崎にあるご自宅でお仕事をされていた micono さんですが、「通勤する」ことを目的に南極スペースの2階を借りることにしたそうです。

写真:2階のお部屋の様子
Photo by micono

まさに、仕事をする「場」としてのスタートでした。ところが、内見してみたら、物を極力置かない良さに気づいたと言います。

写真:miconoはじめは仕事場を移そうと思っていましたが、物がたくさんある自宅アトリエとは対照的に、何もないお寺のような精神統一の場所として使っていくことにしました。

写真:お部屋の入り口からの様子
Photo by HOSOI Toshiya

南極スペースという場所に出会い、せっせと創作活動をすると思いきや、「仕事そのもの」よりも「余白」を味わう場として過ごしたということです。

写真:miconoここにいると、静かだけど動きがあって。しーんと静まり返っているのではなく、人の気配、風の音、槙の連なるグリーンが揺れる様子など、どこか心が落ち着く感じでした。

写真:2階からの景色
Photo by © Maocury

写真:micono2階というのもまた良くて。なんだかトトロの時代のおうちみたいで、とっておきの場所という感じでしたね。

写真:2階へ続く階段の様子
Photo by micono

部屋だけでなく、お庭も良いんですよ。そういって、南極スペースの中庭も見せていただきました。

写真:小さな池を覗き込む micono さん
Photo by © Maocury

池や木々がなんとも言えない絶妙なバランスでコンパクトに配置されているお庭では、ほんの小さなことだとしても季節の移り変わりをダイレクトに感じることができ、お庭で過ごす時間もお気に入りだったとか。

写真:miconoほら、こんなに素敵なお庭があるので、例えば水引のワークショップとお庭の観察会をかけ合わせたりとかやってみたいですね。
写真:micono何のためとか、何かを習得するためではなく、“やらなくてもいいようなこと”を手間暇かけてやってみたいんですよね。余白を楽しみたいんです。

写真:楓の樹の下に立つ micono さん
Photo by © Maocury

写真:miconoお庭の生き物観察、結構好きなんですよね。例えば突然発見した何かに心が躍るみたいな時間…何の時間って名前はつかないけど、そんな時間を過ごしていきたいなと思っています。

ここで四季折々の自然とともに時を過ごし、時を結び、このたび卒業されることになったのです。

写真:落花生を使った水引作品
Photo by micono

これから南極スペースを活用するときは、敷地全体の多彩な要素の詰まったキャンパスで、余白を楽しむ何かをしたいとのこと。そして、その「場」を味わっていきたいそうです。

お部屋の月極利用は終了しましたが、これからも micono さんとつながっていくことを楽しみにしています。

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この記事のライター:Maocury(伊介麻央)

写真:Maocury合同会社SHiMAKUMA代表。WEBライター、飲食店運営。
ダブルダッチクラブSTEP UP・AWA主宰。館山と千葉市の二拠点生活をしています。2024年8月より、館山駅前の 鯛あら汁・おにぎり Kichi の業務委託店長をしています。ちなみにこのインタビューがきっかけで micono さんにも「Kichi」スタッフとして手伝っていただけることに。そんな裏エピソードもあるんです♫

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